全特が深く関与か 参院総務委で伊藤氏追及
日本共産党の伊藤岳議員は7日の参院総務委員会で、中小規模の郵便局長の任意団体である「全国郵便局長会」(全特)の「郵便局長の後継者育成マニュアル」を示し、局長の選考に全特が深く関与している疑いを追及しました。
同マニュアルは「研修における指導内容」として「局長の選考採用、不転勤、自営局舎」の三本柱を全特が守り抜くべき権利として指導すると記載しています。日本郵便の衣川和秀社長は、「局長会が独自に採用するマニュアルに当社は関与していない」とする一方、役員、支社幹部が全特の研修で講話することはあると答弁。また、「配偶者同席の面接」を求めていることが就職差別につながるとの厚労省の指摘について、「局長会の活動であり承知していない」と強弁しました。伊藤氏は、全特による局長人事への関与の実態調査を求めました。
さらに伊藤氏は、全特の「政治対応の基本的な考え方」で「参議院比例代表に組織を代表する候補者を擁立し、政策決定の場である国会に送り込むよう取り組むこと」と規定していることを紹介。また、同マニュアルが「都道府県単位に自由民主党職域支部を組成」を指導例に挙げていることを指摘。「特定政党の候補者の集票のために、郵便局の組織を利用する重大な問題だ」と厳しく批判しました。
【しんぶん赤旗2022年6月17日(金)付け】