報告記事

窓口負担2倍化やめよ 75歳以上医療費

75歳以上医療費 保団連が集会

(写真)医療費窓口負担増中止へ連帯あいさつする伊藤岳議員=10日、東京都千代田区

 全国保険医団体連合会(保団連、住江憲勇会長)は10日、75歳以上の医療費窓口負担2割化の中止を求める国会集会を開催しました。

 全国の医師らがコロナ禍での医療機関の実態や医療費窓口負担増の問題点、7月の参院選挙で医療の現状を変えるために何ができるか議論しました。

 住江憲勇会長は、この40年間の新自由主義政策で非正規労働が拡大し雇用が破壊され、法人税や富裕層の所得税減税で所得再分配機能が低下したところに新型コロナウイルス感染症が来たと説明。「来たる参院選挙では、市民と野党の共闘発展でそんな政治に終止符を打ち、この通常国会で医療費窓口負担2割化を阻止することが喫緊の課題だ」と訴えました。

 日本高齢期運動連絡会の武市和彦事務局長は、独自の高齢者の生活実態調査アンケート結果をもとに「コロナ禍で医者にかかるのを控えた人が約26%いた。安倍・菅政権で年金が約6・6%削られた」と語りました。

 中央社保協元事務局次長で消費税をなくす全国の会の前沢淑子事務局長は、2006年に後期高齢者医療制度が創設されたとき「75歳で差別をするのはとんでもない」と、自民党議員からも批判の声が出たと語りました。「政治を変えるのは世論の力。参院選挙の各野党の公約に、しっかりと75歳以上の医療費窓口負担2倍化法反対ということを入れてもらうことが大切だ」と述べました。

 埼玉県保険医協会の渡部義弘副理事長は「コロナ対応で社会も医療界もがたがたな中で、医療費自己負担が2倍はありえない。今の政府はわれわれの医療行為や医療の在り方を軽く見ている。医療者と国民が一体で2倍化反対の世論形成をすることが大事だ」と話しました。

 日本共産党から、伊藤岳、山添拓両参院議員が参加しました。

【しんぶん赤旗2022年2月11日(金)付・写真=伊藤岳事務所】