報告記事

もうけ最優先 見直せ 伊藤氏 温暖化対応など問う

 参院国際経済・外交に関する調査会は19日、委員間の意見交換を行いました。日本共産党の伊藤岳議員は、これまでの調査に触れて、もうけ最優先の社会・経済活動のあり方を見直す重要性を強調しました。

 伊藤氏は、温暖化で永久凍土が融解によりトナカイに炭疽(たんそ)菌が集団発生した事故で参考人が「永久凍土には見えない危険が潜んでおリ、温暖化への警鐘が大事だ」と述べたことを指摘。また森林破壊で人間が自然領域に接近し、コウモリから人への新型コロナウイルスの感染ルートが生まれた可能性が高いとの研究発表に関わって、参考人が「森林伐採による病気の拡大などの調査・報告・防止・知見体制が全く不足している。予算がないと解決にはほど遠い」と述べたことに触れ、健全な環境、人間の健康、動物の健康を一つの健康と捉える「ワンヘルスアプローチ」が重要だと主張しました。

 また伊藤氏は、海洋プラスチック問題で参考人の「リサイクルだけでは必ず海に流出する。プラスチックの全体量を減らすことだ」との意見は重要だとして、生産から廃棄までメーカーが責任を負う「拡大生産者責任」も今後の調査に生かしたいと述べました。

【2021年5月27日付しんぶん赤旗・写真提供=伊藤岳事務所】