国政報告

廃プラ熱回収やめよ 伊藤議員が生物の多様性損なうと主張

 参院国際経済・外交に関する調査会は17日、「海洋における生物の多様性の保全と生物資源の持続可能な利用に向けた課題と取組」をテーマに意見交換し、日本共産党の伊藤岳議員は、海洋生物の多様性を損なう廃プラスチックの問題について質問しました。

 伊藤氏は、日本では廃プラ処理の大部分を熱回収しており、二酸化炭素を出すため、温暖化防止に逆行すると指摘。世界自然保護基金ジャパンの東梅貞義事務局長は「日本では16%を国内リサイクルし、68%を熱回収している。国際的にも望ましいリサイクルとは全くいえない」と述べました。

 伊藤氏は、健全な環境、人間の健康、動物の健康はつながっており、全体で一つの健康として考える「ワンヘルスアプローチ」は今後の社会経済活動のあり方にとって大事な視点だとして、必要な政策を質問しました。

 日本自然保護協会広報会員連携部長の道家哲平氏は「病原性ウイルスなどの早期発見・対応には情報と対策の共有が必要。日本はペットとして野生動物を輸入しているが、世界の動向にてらし、こうした利用の是非も含め、ウイルスを持ち込むリスク管理について政策的に責任を果たすべきだ」と述べました。

【2021年2月22日付 しんぶん赤旗・写真=伊藤岳事務所】