国政報告

タクシー労働条件改善を 伊藤氏 政府に調査・指導要求

(写真)質問する伊藤岳議員=6日、参院総務委

 日本共産党の伊藤岳議員は6日の参院総務委員会で、タクシー乗務員の賃下げ事例を示し、地域の足を守り抜くために実態調査や必要な指導を行うよう求めました。

 タクシー乗務員の労働条件をめぐり政府は通達で、▽過重労働や事故防止を目的に「累進歩合制を廃止」▽事業経費を乗務員負担とする労働条件を改善するため「カード手数料控除の廃止」―を求めてきました。

 伊藤氏は、タクシー業界最大手のグループ会社である飛鳥交通大宮営業所で、累進歩合制とカード手数料の乗務員負担を廃止した新賃金体系になったにもかかわらず、賃下げが起きていると指摘。「最多賃金帯である営業収入が43万円の場合、5万2403円も下がっている。労働契約法上許されるのか」とただしました。厚生労働省の青山桂子審議官は「賃下げは(同10条の)労働条件の不利益変更にあたる」と答弁。国土交通省の岡野まさ子審議官は「新型コロナウイルスの影響を受け、多くのタクシー運転手が離職している。地域における移動の足の確保には、労働環境の改善が重要だ」と述べました。

 伊藤氏は「地域の足を守り抜くために、実態調査や必要な指導を」と求めました。

【しんぶん赤旗2022年12月13日(火)付 写真=赤旗写真部】