「参考資料提出を許可」
日本共産党の伊藤岳議員は5月19日の参院総務委員会で、国土交通省の統計不正について総務省の椿広計統計委員長に見解をただしました。
国交省は、建設工事受注動態統計の合算処理の資料を別の統計調査の見直しを行う統計委員会評価分科会に参考資料として提出し、報告・審議を経たかのように繕っていました。
伊藤氏の質問に椿委員長は「こうした対応は誠に不適切で残念」と答弁した一方で、「私はその評価分科会の会長であり、当事者だった。参考資料があることを統計担当室から事前に説明を受け、配布を承諾したが、伊藤議員が指摘するプロセスのなかで行われていたこと自体が問題だと強く認識している。再発防止に全力で努め、統計委員会として再発防止の仕組み(づくり)を目指す」と説明。国交省の参考資料提出を椿氏が許可していたことが明らかになりました。
伊藤氏は、基幹統計の不正事案が繰り返されていると指摘。椿委員長は「今般の事案を踏まえて、基幹統計調査の特に集計プロセスの問題に焦点をおいて再発防止に努めたい」と答えました。
【しんぶん赤旗2022年6月10日(金)付・写真=赤旗写真部】