かんぽ報道 NHK経営委に伊藤氏
参院総務委
日本共産党の伊藤岳議員は29日の参院総務委員会で、NHK予算の承認について質問に立ちました。
伊藤氏は、かんぽ生命保険の不正販売報道をめぐり、NHK執行部は日本郵政グループの抗議に屈して続編放送を取りやめ、さらに経営委員会が「ガバナンス(組織統治)」を理由に上田良一会長(当時)を「厳重注意」し、その議事録を隠ぺいし続けていると指摘。
開示された「議事起こし」には、森下俊三経営委員長(当時代行)の「番組の取材も含めて極めて稚拙」などの発言があり、伊藤氏は「番組編集への経営委員の関与を禁じた放送法に違反するのではないか」とただしました。森下氏は「番組をめぐる意見・感想」だったと強弁。委員の一人が「本来の不満は(番組の)内容」と言及したことを伊藤氏が示すと、森下氏は「制作手法への指示ではない」と繰り返しました。
伊藤氏は、議事録を「全面開示すべきだ」と強く求めました。
伊藤氏はまた、受信契約の訪問営業を法人委託した結果、強引な勧誘が横行したと批判。一方、従来からいる個人委託契約の「地域スタッフ」は、受信料制度の丁寧な説明に努めてきたとして「地域スタッフを廃止してどのように視聴者の理解を深めるのか」と質問。前田晃伸会長は、地域スタッフの仕事を「評価している」としつつ、インターネットなどを通じた「訪問によらない営業」に切り替える考えをのべました。伊藤氏は「受信料制度の意義を語ってきた地域スタッフの役割は重要だ」と指摘しました。
NHK予算は自民、公明、立民などの賛成多数で承認されました。
【しんぶん赤旗2022年3月30日付・写真=伊藤岳事務所】