日本共産党の伊藤岳議員は15日の参院地方創生・デジタル特別委員会で、政府が進める自治体DX(デジタルトランスフォーメーション)は住民サービスを後退させかねない「自治体変革」を促すものだとして、地方自治を順守するよう求めました。
伊藤氏は、地方自治研究機構が昨年3月に出した「自治体DXのマネジメント手法報告書」について、自治体の単独事業を「しっかり見直すべきだ」と明記しているが「政府も同じ立場か」と質問。牧島かれんデジタル相は「業務改革の必要性は変わらない」などと答弁しました。伊藤氏は、自治体の単独事業は住民サービスに直結し住民福祉の向上を図る役割を果たしているとして、見直しを迫る政府を批判しました。
さらに伊藤氏は、情報通信政策担当の補佐官(CIO)など自治体のデジタル人材について、総務省の『自治体DX手順書』には地方公務員として任用する場合地方公務員法が適用されない「特別職非常勤職員がなじむ」としていることを指摘。「地方自治の本旨を順守したものとなるか正面から問われる」とただしました。牧島デジタル相は「地方自治の本旨にのっとって行われることは当然だ」と述べました。
【しんぶん赤旗2022年3月21日(月)付】