報告記事

法的責任を記載せず 国交省統計不正報告書 共産党が聴取


(写真)統計不正問題で共産党PTが国交省から行ったヒアリング=14日、国会内

 党チーム初会合

 

 昨年の臨時国会中に発覚した国土交通省の「建設工事受注動態統計」の書き換え等不正問題で、日本共産党国会議員団は14日、建設受注統計不正問題PT(プロジェクトチーム)を立ち上げ、国会内で初会合を開きました。初会合後、統計不正問題を検証する第三者委員会の報告書について、国交省からヒアリングを行いました。

 報告書は、統計の書き換えが建設受注統計調査の開始される2000年以前から行われていた可能性を明らかにしました。また、総務省が毎月勤労統計の不正事案を受けて、19年に各府省に基幹統計の点検作業を依頼した際には、担当係長が統計不正処理を把握しながら、直属の上司の指示で同省に報告しなかったなど、内部で不正に気づいていたことにも言及しました。

 山添拓参院議員は、報告書に統計不正の法的評価や責任などの記載がないと指摘。国交省の担当者は「原因究明あるいは、再発防止策の検討を行う委員会で関係者の法的責任の追及を対象にしていない」と答えました。

 高橋千鶴子衆院議員は「毎勤統計の検証では統計法違反と明記していた」と指摘し、「書き換えは明確に統計法違反だ。法的責任に触れられないというなら何のための第三者委員会なのか」とただしました。担当者は、委員会としては法的な責任追及は行わないと繰り返すばかりでした。

 報告書で第三者委員会がヒアリングで使った資料を公開しないとしている点について、山添氏は「国交省としても資料を公開しないのか」と追及しました。担当者は、報告書を踏まえ、提出するか部門内で検討するなどの回答にとどまりました。

 同PTでは責任者に高橋氏、事務局長に武田良介参院議員が就任。初会合は両氏と山添氏のほか、本村伸子衆院議員、伊藤岳参院議員が参加しました。

 

【2022年1月16日(日)付しんぶん赤旗・写真=伊藤岳事務所】