報告記事

経営委議事録 「改ざんのそしり受けかねない」 NHK質疑で伊藤氏が公開迫る

(写真)質問する伊藤岳議員=1日、参院総務委

 

 

 NHKの2017、18、19年度決算について1日、参院総務委員会で質疑が行われました。日本共産党の伊藤岳議員は、森下俊三経営委員長が日本郵政グループの圧力に加担してNHK前会長を「厳重注意」した経営委員会の議事録を全面開示するよう求めました。

 森下氏はこれまで、開示できるかを「幅広く検討している」と繰り返しています。伊藤氏は、NHK情報公開・個人情報保護審議委員会の答申が「情報公開制度というのは、対象文書をありのままに見せること」「手を加えることは…対象文書の改ざんというそしりを受けかねない」と記していると指摘。さらに「経営委員は…広く説明責任を負っている」「どのような議論が行われ、どのような結論に達したのかについては、より強く透明性が求められる」と言及していることも紹介し「当然公開されるべきだ」と追及しました。

 森下氏は従来の答弁を繰り返しましたが、武田良太総務相は「経営委員の発言の透明性は確保されるべきだ」と答弁しました。

 伊藤氏は、聖火リレーのネット中継で「オリンピック反対」の音声が消去された理由を質問。正籬聡副会長は「個々の判断については答えを差し控える。私は放送総局長なので私の責任で対応している」と答え、組織的な措置だったことを事実上認めました。

 17年度決算は全会一致で是認されました。18、19年度決算について日本共産党は、経営委員会の議事録が隠されている問題が発覚したため反対しました。

【2021年6月2日付しんぶん赤旗・写真提供=しんぶん赤旗】