報告記事

NHK議事録 森下経営委員長を追及 伊藤氏、放送法違反を指摘

(写真)質問する伊藤岳議員=30日、参院総務委

 

 日本共産党の伊藤岳議員は30日、参院総務委員会で放送法違反の疑いのある森下俊三経営委員長の責任をただしました。

 日本郵政の「かんぽ不正販売問題」を取り上げたNHK番組に対し、日本郵政グループからの抗議を受け、経営委員会が当時のNHK会長を厳重注意。NHKの第三者機関「NHK情報公開・個人情報保護審議委員会」が、経営委の議事録の全面開示を2度にわたって求めていますが、経営委は「議事録の要約」を公開しただけで、実質、全面開示を拒んでいます。

 伊藤氏は、「厳重注意」を行った経営委で森下氏が「郵政側が納得していないのは取材内容だ」などの発言があったとする報道を示し、事実かと質問。森下氏は「そういった趣旨の発言はあったと記憶している」と事実上認めました。伊藤氏は森下氏に対し、個別の放送番組への介入となる行為だと指摘し「放送法違反の事実を隠すために議事録を公表しないのではないかと言われても仕方ない」と批判しました。

 さらに伊藤氏は、議事録の公表について、森下氏が「再検討中」としていることに対し「その検討の議事録はあるのか」と追及。森下氏が「現時点で議論の内容を明らかにすることは控える」などと答弁したため「重大な発言だ。放送法は、経営委の透明性を確保するために議事録の作成と公表を義務付けている。その議論が国会で隠されることがあってはならない」と批判しました。

【2021年4月1日付しんぶん赤旗・写真=しんぶん赤旗】