日々の活動

激戦の様相 参院選挙区 埼玉 改選数4 伊藤岳予定候補(65) 

再選何としても 本気の演説会準備

 参院埼玉選挙区(改選数4)は、日本共産党の伊藤岳氏(65)と自民、公明、立民の4現職に加え、国民民主と参政の新人が名乗りを上げ、維新やれいわの立候補も見込まれるなど、大激戦の様相です。埼玉県の共産党は、比例50万票・得票率15%以上の獲得で、伊藤氏の再選を何としても勝ち取ろうと全力をあげています。

 

衆院比例7位

 2019年参院選の埼玉選挙区で、4位で初当選した伊藤氏。一方、昨年の衆院選で共産党が埼玉県で得た比例票は7番目です。比例票が3番目だった国民民主党は現県議を擁立し、今年、県内で連続して行われた地方選挙にも積極的に候補を擁立して上位で当選しています。

 この局面を変えようと、党県委員会が取り組んだのが、12日のさいたま市のJR大宮駅西口での志位和夫議長を迎えた街頭演説です。

 演説後に志位氏と市田忠義副委員長を迎えた入党懇談会を行うことも決め、直前の県委員会総会には市田氏も参加して熱い議論に。全議員、地区役員に向けた柴岡祐真県委員長の訴えもオンラインで行い、SNSでの拡散や最後まで全支部の参加を呼びかけるなか、街頭演説には8割近い支部の参加確認となり、3000人以上が駅頭を埋めました。

 演説後の入党懇談会は想定を超す参加者で第3会場まで設け、伊藤氏や、はたやま和也参院比例予定候補、塩川鉄也衆院議員も呼びかけるなかで10代、20代、30代の3人を含む5人が入党を決意し、4人が日本民主青年同盟に加盟。4月は26日現在、25人が入党を申し込み、そのうち20人が50代以下です。

 柴岡県委員長は「本気の構えで県がイニシアチブを発揮し、従来の延長線上ではない取り組みになった」と話します。

 

結びつき広げ

 埼玉県委員会は、参院選勝利のために要求対話・要求アンケートに取り組み、新しい結びつきを広げて担い手を増やすことを重視。伊藤氏の写真入りの独自のアンケートも作成し、足を踏み出したところでは「新しいつながりができた」と確信になっています。

 さいたま市緑区では、七つの党支部が後援会員の家を中心に訪問して要求対話に奮闘。ある地域支部は、党員が2人一組で都合のいい時に短時間、数軒でも訪問しようと地域を回り、支部の7割近くの党員が参加しています。

 当初は「訪問は電話よりハードルが高い」と話す党員もいましたが、取り組むなかで「年金を上げてほしい」などの要望が寄せられ、対話のなかで市議への生活相談につなげることができたなど、多くの党員が手応えを感じています。

 緑区の党の責任者の高田肇さん(72)は「対話のなかで担い手も増え、訪問を増やせば党への支持も広がると確信している。もっと多くの党員の参加で、比例5議席、選挙区での伊藤さんの再選へ頑張りたい」と語りました。

 初当選以来、国会で180回以上質問してきた伊藤氏。3月の予算委員会では、八潮市で起きた道路陥没事故を取り上げ、政府が下水道管の標準耐用年数を50年だとしている問題で、40年を超えると陥没事故が急増するとのデータを突きつけ、石破茂首相から「見直しを検討する」との答弁を引き出しました。

 「従来の健康保険証を残し、マイナ保険証の押しつけはやめよ」と約50回質問し、論戦の先頭に。ある健康保険組合で働く40代の女性は、SNSを見て伊藤氏の宣伝に駆けつけ「保険証を残すために頑張ってほしい」と期待を寄せました。

 伊藤氏は訴えます。「みなさんの命をつなぐ国会論戦をやってきた。命、人権をないがしろにする政治は断じて認めない。埼玉選挙区の四つの議席に何としても食い込みます」

 (埼玉県・藤中陽美)

 

【2025年4月28日(月)付 しんぶん赤旗・写真=しんぶん赤旗】