議事録
【伊藤岳 参院議員】 日本共産党の伊藤岳です。
公表された行政文書に関わって、新たに重大な問題が明らかになりました。今日は、通告していないんですが、まずこの問題について伺います。
昨日の衆議院総務委員会における我が党の宮本岳志議員の質問で、公表された行政文書が行政文書ファイル管理簿に登録されていなかったという驚くべき答弁がありました。松本大臣、この事実、いつ知ったんですか。
【松本剛明 総務大臣】 当該文書をお示しいただいたのはもう十日以上前であろうというふうに、小西議員が公表されたのは十日以上前であろうかというふうに思い、それ以降、このことを受けて、省内で行政文書であるかどうかの確認も含めて精査を続けているというふうに承知をしておりますが、私もかなり多数の情報をこの間にお聞きをしましたので、何をいつ聞いたかまではちょっと記憶は正確ではありませんが、少なくとも昨日の答弁で確認をいたしたことは間違いないというふうに申し上げられるかというふうに、もし昨日そのように答弁を申し上げているとすれば、そのように申し上げられるかと思います。
【伊藤岳 参院議員】 大臣、これ大変重要な問題ですよ。
総務省、この間、公表された行政文書の精査を進めていますが、その行政文書の存在を確認するためには、まず行政文書ファイルの管理簿じゃないんですか。それを昨日辺りに知った。あり得ないと思います。
総務省幹部の誰かは知っていて、大臣には報告しなかったのか。隠していたということなんですか。どうぞ。
【松本剛明 総務大臣】 職員は誠実に仕事をしてくれていると思いますので、確認できたことは速やかに私を報告して、にしてくれているというふうに考えておりますが、私も、先ほど申しましたように、国会へ出席をさせていただくなど常に役所にいるわけでもなく、また数々の報告を聞く中で全て認識をしておりませんので、正確にいつ聞いたかは報告を、今ここで御答弁申し上げることができないというふうに答弁をさせていただいたというふうに御理解をいただけたらというふうに思います。
【伊藤岳 参院議員】 駄目ですよ、大臣、そんな答弁。
精査に当たって、まず何から確認しますか。行政文書ファイル管理簿じゃないですか。当たり前ですよ。
官房長、これ、総務省の幹部は誰かが知っていて、大臣に報告しなかったんですか、どうですか。
【今川拓郎 総務省大臣官房長】 お答え申し上げます。
小西議員から資料を頂戴をして、その中で確認の作業を進めておりました。行政文書に該当するか否か、いただいたものと省内に残っていた文書が同一のものかという確認作業を進めておりまして、その際に、行政文書としての形式的な要件を満たすということで、行政文書であるということは公表をさせていただいておりました。
その過程において、担当局、情報流通行政局になりますけれども、そちらの方で確認をしている中で、行政文書ファイルの管理簿にそれが掲載をされていないということが判明したというふうに考えております。
【伊藤岳 参院議員】 だから、その確認作業の中でまず最初に見るのは行政ファイル管理簿じゃないんですかと聞いているんです。そうでしょう。当たり前のことじゃないですか。もう一度答えてください。
【今川拓郎 総務省大臣官房長】 先ほど申し上げましたとおりでございますが、まず行政文書に該当するか否かという確認作業をしておりまして、併せて、その行政文書としての、正確性を期するものとされておりますので、その正確性を期するということについて併せて確認、精査をしているところでございましたが、その過程において行政文書ファイルが管理簿に掲載をされていなかったということが判明したということでございます。
【伊藤岳 参院議員】 あり得ない答弁だと思うんですね。
総務省、済みません、ガイドラインの第六、行政文書ファイル管理簿、二、行政文書ファイル簿への記載、(1)においてこう書かれています。文書管理者は、少なくとも年、毎年度一回、管理する行政文書ファイル等の現況について、施行令第十一条第一項各号に掲げる事項を行政文書ファイル管理簿に記載しなければならない、こう書いているんですね。
大臣、この公表された行政文書の文書管理者、一体誰ですか。そして、この文書管理者、多分課室長のどなたかだと思いますが、当然、その方はこの行政文書ファイル、行政文書ファイル管理簿に記載されていないということを知っていたんじゃないですか。どうですか。
【小笠原陽一 総務省情報流通行政局長】 今、当局の資料のことでございますのでお答え申し上げますが、昨日、ちょっと御質問ございましたので、御答弁申し上げたところでございます。
今回、行政文書として総務省から公表させていただいた資料につきましては、行政ファイル管理簿への記載がなかったということは確認をしておりますが、このような行政文書の管理が適切に行われていなかったことにつきましては、昨日も御答弁申し上げましたが、大変遺憾に思っているところでございます。
【伊藤岳 参院議員】 聞いていることにお答えください。
この公表された行政文書の文書管理者は、行政文書ファイル管理簿に登録をしていたのか登録していなかったのか、知っていると思うんですが、どうですかと聞いているんです。
【小笠原陽一 総務省情報流通行政局長】 御答弁申し上げます。
先ほど官房長が御答弁申し上げましたとおり、この当該文書が行政文書ということの要件を満たしているかというその確認及び小西議員が公表された資料が当局に行政文書として保存されているかどうかということを調査しておりますので、その過程でこのファイルというのがどこにあるかということは調べつつ精査をしていたということでございます。
【伊藤岳 参院議員】 駄目ですよ、そういう答弁。大体、国民が知る権利があるその行政文書、この精査をするに当たって、それが管理簿に登録されているのかどうか、それも精査しないんですか、精査精査と言うけども。おかしいですよ。
当然、これ文書管理者は知っていたと思う。行政文書管理簿に登録をしたと思う。登録しようとしたと思う。しかし、登録されていなかった。誰かが登録させなかったということが大いに予想されますよね。
このガイドラインの改定後も、ああ、ガイドラインの改定というのは、モリカケ、例の疑惑が発端でした。その後、桜を見る会の事件もありました。このときに、当時、安倍総理、こう言っているんですよ。今後、独立公文書管理監を中心とした各府省におけるチェックの強化など、政府を挙げて公文書管理の更なる徹底方策について検討していくというふうに述べているんですよ。
安倍政権下で繰り返された公文書の隠蔽、松本大臣、大臣の下でも繰り返していくんですか。どうですか。
【松本剛明 総務大臣】 まず、行政文書管理簿への記載というのがしっかりやられなければいけないということが委員の御指摘の一つではないかというふうに思いますが、このような取扱いは行政文書の管理が適切に行われていなかったと言わざるを得ず、私も大変遺憾に思っておりまして、これからは、行政文書の作成、管理に当たって、法令の規定にのっとり適切に行われるように改めて徹底してまいりたいと思っております。
その上で、おっしゃるように、行政文書であるかどうかの確認の過程で行政文書ファイル管理簿への記載の有無というのも当然に判明をするのではないかというのが委員の御指摘ではないかというふうに思っておりまして、三月の七日であったかと思いますが、行政文書であることを確認をして公表をする際に、それも含めて私も詳細な報告を受けた可能性は十分にあると思いますが、今ここで正確な記憶がないのでそのように申し上げたところでございまして、今も一緒に仕事をしておりまして、職員が私に何か隠蔽をしているとか、そういったことはないと信じておりますし、そのように思っております。
【伊藤岳 参院議員】 はい、まとめます。
ガイドラインにこう書いてあるんですよ。個々の職員は、行政文書ファイルをまとめたとき、失礼しました、文書管理者は、行政文書ファイル管理簿に、行政文書をまとめたとき、行政ファイル管理簿に…… 仮記載をしなきゃいけないということも書いてあるんですよ。こんなミス考えられないと思います。
次の当委員会までに、大臣、この事の経過を報告してください。いいですね。