埼玉県内各地を駆け巡る姿に、支持者は親しみを込めて「岳さん」と呼びます。
誰にでも気さくに話しかける姿からは想像できませんが、中学生時代、いじめに苦しんでいました。そんな時、恩師から学級委員に推薦され、クラスメートから万雷の拍手を受け「自分をいじめていたのは少数派だった」と気づきました。
その時感じた「人をおとしめる差別は許さない」という思いが、政治家としての原点にもなっています。
従来の健康保険証廃止問題では、国会で追及の先頭に。「高齢者施設に入所する人など、マイナ保険証の申請が難しい人たちを差別する制度だ」と強調します。
地方自治に深く関わる総務委員会に所属し、低賃金・不安定雇用で働く非正規の地方公務員の待遇改善も要求。日本共産党国会議員団ではLGBTに関する課題を担当し、LGBT議連の中で同性婚の法制化なども求めてきました。
自身のSNSで呼びかける「保険証お困りごとアンケート」や駅頭宣伝で、市民の要望を聞いています。
全盲の人からは「マイナ保険証の顔認証で苦労し、傷ついた」。20代の理学療法士には、大企業の内部留保にメスを入れる共産党の賃上げ政策を訴えると「じゃあ共産党一択です」。要求を入り口に対話すると、自民党政治のアメリカ言いなり、大企業優先の二つのゆがみにぶつかり、支持が広がります。
国会では、埼玉県内で要望が強い地域公共交通の充実なども含め、これまで約180回質問。自身の議席があったからこそ、質問することができた問題が多くあると強く感じています。
趣味はスポーツ観戦。埼玉選挙区のたたかいを箱根駅伝に例え、訴えます。「シード権を激しく競り合うアンカーのような気迫で、何としても勝ち抜きたい」。
【2025年3月5日(木)付 しんぶん赤旗・写真=しんぶん赤旗】

(写真)いとう・がく 1960年生まれ。参院議員1期。総務委員、地方創生・デジタル特別委員