日本共産党の「保険証廃止撤回・マイナンバー問題追及委員会」は27日、初会合を開き、政府が設置した「マイナンバー情報総点検本部」の作業内容などについてデジタル庁と厚生労働、総務両省から説明を受けました。
同委員会は、党議員全員が構成員。会合冒頭、小池晃書記局長は「マイナンバーカードの普及のために紙の保険証を廃止するという国民皆保険制度にとって深刻な矛盾を引き起こしている。全力でこの問題に取り組む」とあいさつ。同委責任者の塩川鉄也衆院議員は「保険証廃止の撤回を求める運動を大きく広げ、マイナンバー制度そのものの問題を追及するために、知恵と力を合わせる機会としたい」と述べました。
会合では、政府の「総点検」の対象にコンビニ交付サービスでの証明書の誤交付やマイナポイントのひも付け誤りは含まれておらず、「マイナポータル」で表示される29項目の情報のうち誤登録の「リスクの高い事項」(デジタル庁)に限って全データを点検することが政府側の説明で判明。「総点検に値しない」との指摘に、デジタル庁の担当者は「すべてのデータを洗うのは自治体の業務負担が厳しい」と釈明しました。これに対し議員からは、「マイナポイントなどで急速にカード取得をあおり、自治体に負荷をかけておきながら、そんな言い訳はおかしい」との批判の声があがりました。
終了後、同委事務局長の伊藤岳参院議員は「総点検本部は、政府の“やった感”だけを強調する印象だ。このままでは国民が持っている不安には対応できない」と語りました。
【2023年6月28日(水)付しんぶん赤旗】