伊藤氏「命の危険」
参院特別委
日本共産党の伊藤岳議員は19日の参院地方創生デジタル特別委員会で、マイナンバーカードと一体化した健康保険証に、誤登録で別人の診療情報がひも付けられた問題で、「別人情報にもとづいて医療行為や薬剤投与が行われることは、生死にかかわる重大事案だ」と追及しました。
伊藤氏が聞いた当事者の話では、受診時や薬局でのマイナンバーカードのオンライン資格確認で別人の名前が表示され、薬剤師から「飲み合わせが悪いと命の危険もある」と何度も確認されて事態の深刻さに気づき、受診後に自宅に健康保険証を取りに戻りようやく保険医療を受けることができたといいます。
伊藤氏は、マイナ保険証でトラブルが発生しても、「現行の保険証が、安心して確実に保険医療を受けられる保障になっている」と指摘。河野太郎デジタル相は「誤登録の是正は厚労省で進める。一体化のための環境整備に取り組む」と述べるのみで、伊藤氏は「命にかかわる問題があっても突き進むのか」と批判しました。
伊藤氏は、保険情報とマイナンバーのひも付け作業に携わった埼玉土建国民健康保険組合の話として、同姓同名や同一生年月日もある中で、膨大なデータから照合し、手入力する作業ではミスが起こり得るとして、「すでに発生しているであろう登録ミスは今も残されたままだ。まずは一体化を中止すべきだ」と強く訴えました。
【2023年5月20日(土)付しんぶん赤旗・写真=伊藤岳事務所】