日本共産党の伊藤岳議員は、3月29日の参院地方創生デジタル特別委員会で、マイナンバーカードの交付取りやめが276万件に及ぶと指摘し、カード申請率を自治体への交付金配分の算定基準とする「デジタル田園都市国家構想交付金」の公平性が問われると批判しました。
伊藤氏に対し総務省の三橋一彦審議官は、マイナンバーカードの申請件数(3月27日現在)は9588万枚(人口比76・1%)、交付数8367万枚(同66・4%)だと答弁。一方、交付取りやめは累計276万件で、申請者の死亡や転出、取り消し申請、受け取りにこなかったための廃棄などによるものだと明らかにしました。
伊藤氏は、カード取得は任意で、番号法施行令第15条4項で「自主返納」できると定めており、周知すべきだと求めました。
また、昨年末新たに創設された「デジタル田園都市国家構想交付金」は、カード申請率を自治体からの事業提案に対する交付金の算定基準にとり入れていると指摘し、「申請はしても交付取りやめが生じる。実際の交付率でみれば、申請率の順位からの逆転もあり得る。公平性は担保されるのか」と質問。岡田直樹デジタル田園都市国家構想担当相は「申請率という共通の部分に基づいて一律に評価しており、担保される」と強弁しました。
【しんぶん赤旗 2023年4月2日(日)付 写真=伊藤岳事務所】