日本共産党の伊藤岳議員は9日の参院地方創生・デジタル社会特別委員会で、岡田直樹地方創生相が代表を務める政党支部が、選挙区内に設置した広報掲示板の管理料を地元有権者に支出していた問題を追及しました。
伊藤氏は、公職選挙法で寄付は一部の例外を除いて厳しく禁止されていると指摘。岡田氏が掲示板管理料を寄付の例外となる「債務の履行」だとしていることに対し、「『債務の履行』を構成するのか、きわめてあやしい」と強調しました。
伊藤氏は、石川県内に設置されている281カ所の掲示板で1件あたり2500円とする管理料の積算根拠を質問。岡田氏は「妥当な金額だ」と繰り返すだけで、積算の内訳を示せませんでした。また、掲示板の管理料を定めた文書の存在を追及されると岡田氏は「文書は存在しない。口頭でも契約は成立する」と述べ、契約書を交わしていないことを認めました。
伊藤氏は、2018・19年に8万円(32件分)、20年に7万7500円(31件分)支出されている事例について「すべての掲示箇所の有権者に管理料を手渡し、領収書を受け取っているのか」と追及。岡田氏は「管理料は、(支持者たちの)まとめ役となる世話役の方々に委ねている」として、領収書も世話役がまとめているとし、「債務の履行」が成立していない実態が浮き彫りとなりました。
「債務の履行だ」「妥当な金額」と繰り返す岡田氏に対し、伊藤氏は「債務の履行を裏付ける証拠は示されなかった」と批判し、辞任を強く求めました。
【しんぶん赤旗 2022年11月10日(木)付・写真=しんぶん赤旗写真部】