(写真)要請する(奥側左から)渡邉さん、原田委員長、伊藤岳参院議員、徳留道信都議ら=15日、参院議員会館
首都圏青年ユニオンは15日、総務省消防庁に対して、全国ホテルチェーン「スーパーホテル」が防火管理をつとめる支配人・副支配人を業務委託で働かせているのは、安全に重大な問題があると指摘し、調査・是正を要請しました。日本共産党の伊藤岳参院議員、徳留道信都議が同席しました。
スーパーホテルは、158店舗のうち152店舗の支配人が業務委託(厚労省サイトの集計)。青年ユニオンが情報公開で確認した148店舗はすべて防火管理者の外部委託の手続きをしていません。
スーパーホテルJR上野入谷口の支配人業務をしていた男性と渡邉亜佐美さんが青年ユニオンに加入し、24時間拘束で働かされたうえコロナ禍に追い出されたとして、労働者としての地位確認と解雇撤回を求めて裁判をたたかっています。
原田仁希委員長は、「業務委託のような就労形態が増え、支配人、清掃など業務ごとに委託され、お互いに指示を出せず、責任もあいまいになっている」と問題視しました。
支配人をしていた男性は、写真を示しながら「避難経路のひとつは、ごみ置き場に使われ封鎖されていた。禁煙箇所での清掃員の喫煙も、権限がなく是正できなかった」と実態を訴えました。
伊藤議員は、「消防庁の『ホテル火災対策検討部会報告書』でも立ち入り検査、厳格な違反処理を行うとしている」と指摘。徳留都議は、「20年前の新宿・歌舞伎町ビル火災では防火管理者が選任されていなかった。惨事を生まないでほしい」と対応を求めました。
総務省の担当者は、寄せられた情報を東京消防庁などに伝えることはできると述べ、業務委託などで責任が不明確な実態は「持ち帰る」と答えました。
【しんぶん赤旗2021年11月16日付け・写真=しんぶん赤旗提供】