(写真)理事懇談後、記者会見する伊藤岳議員(左)と立憲民主党の江崎孝議員(右)=10日
参院総務委員会は10日に理事懇談会を開き、かんぽ生命保険の不正販売問題について日本郵政グループ、総務省から説明を聞きました。野党側は、不正をめぐる総務省前事務次官による情報漏えい問題などの原因究明のため、早急に委員会を開き徹底審議するよう強く求めました。
理事懇で総務省の担当者は、鈴木茂樹前事務次官が不正販売をめぐる行政処分案の検討状況を日本郵政側に漏らし事実上更迭された問題などについて説明。野党理事らが漏えい問題での総務省の責任をただしたのに対し、同省側は“前次官が個人でやったこと”などと答えました。
野党側は、事務方トップが辞めたのに個人の問題ではすまないとして、「総務省としての総括をすべきだ」と要求。懲戒処分に関する人事院の通知にのっとり事実関係の把握が十分されたのかなど、総務委員会での真相解明を求めました。
郵政グループの担当者は、郵政3社の新社長が6日付で就任したもと、前社長が否定していた「再調査」を準備する考えを示し、不正販売に関する特別調査委員会の報告についても説明しました。野党側は法令違反の内容や原因、背景などが十分明らかにされていないとして、この点でも総務委での審議を要求しました。
理事懇後の記者会見で立憲民主党の江崎孝議員は「真剣に原因究明しなければ、国民の信頼は回復しない」と強調。日本共産党の伊藤岳議員は「このままでは国民が納得できない。改めて閉会中審査を求めたい」と述べました。
【2020年1月11日付 しんぶん赤旗・写真=伊藤岳事務所】