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職員削減含め原因究明を!八潮陥没 党国会議員団国交省聞き取り 緊急点検 埼玉3カ所で異常

 下水道管の破損が原因とみられる埼玉県八潮市の道路陥没事故を受けて発足した日本共産党国会議員団「老朽インフラ対策チーム」(責任者・伊藤岳参院議員)は19日、全国の大型下水道管を対象にした緊急点検の結果について国土交通省の担当者に聞き取りました。伊藤氏と堀川あきこ(同チーム事務局長)、塩川鉄也の両衆院議員、井上哲士参院議員が出席しました。

 国交省が自治体に要請した緊急点検は、7都府県(東京、埼玉、千葉、神奈川、大阪、兵庫、奈良)で行われ、計419キロの管路の1702カ所を目視やカメラで調べました。その結果、埼玉県内の計3カ所に異常が見つかりました。

 議員らに対し、国交省の担当者は「マンホールの付近ではない場所は目が届いていない」と説明。補完的に実施した路面下空洞調査は、地表から1・5~2メートルまでを調査するのが技術的に限界だとして「2メートルよりも深いところは調査できていない」と述べました。

 八潮市の陥没事故は、大規模な下水処理場に近い中川流域下水道の幹線で発生しました。1983年に整備された下水道管(直径4・75メートル)の上部が破損したとみられます。

 塩川氏は「処理場の近傍にある大口径の下水道管の点検が見逃されてきたのではないか」と指摘し、伊藤氏は「下水道の維持・管理に従事する自治体の職員が削減されてきた問題を含め、しっかりと原因究明の議論をしてほしい」と求めました。

 同席した日本自治体労働組合総連合(自治労連)の内田みどり中央執行委員は、下水道管の老朽化による漏水事故などが全国各地で起きているとして「国は下水道の広域化と民間の活用を言い続けてきたが、方向転換を考えてほしい」と要望しました。

【2025年2月20日(木)付 しんぶん赤旗・写真=しんぶん赤旗】

(写真)下水道管の緊急点検について国土交通省の担当者(手前)に聞く議員ら=19日、国会内