東大や中央大など、学費値上げに反対する全国の学生の声を聞く院内集会が13日、国会内で開かれました。同集会では各政党の国会議員がスピーチしました。
日本共産党の田村智子委員長は、大学、大学院、専門学校など116の高等教育機関から学生が集まり、学費値上げ反対の声を上げている事態に触れ、「こんな集会は初めてだ」と意義を強調。値上げを狙う大学に対し、▽緊急助成をすれば値上げを止められる▽10万円の学費値下げができる―などと訴える要請書に言及し、「みなさん自身が試算し、(必要な)額まで示している。本当にすごい」と感動を語りました。
田村氏は、石破茂首相が自民党総裁選で国立大の授業料無償化を公約に掲げていたと指摘。さらに、昨年の総選挙では主要政党のすべてが教育費の負担軽減や教育費の無償化を公約に掲げていたとし、「だったらみなさんの要求に来年度の予算で応えるべきだ」と主張しました。
田村氏は、日本共産党が昨年11月、学費値上げを止めるために、文部科学省や財務省とすべての政党に1000億円の補助を出すよう緊急の要求を出したと紹介しました。
田村氏は、文科省が「それぞれの家庭による」などと、学費負担の重さを認めようとしていないと批判。「修学支援新制度や学費免除で支援していると文科省は言うが、その矛盾は学生のみなさんの話ですべて論破されている」と力を込めると、学生から大きな拍手が寄せられました。
田村氏は来年度予算で値上げを止める緊急助成と値下げに向かわせる緊急助成を「みなさんといっしょに実現するため、全力でがんばります。いっしょにがんばりましょう」と呼びかけました。
吉良よし子参院議員は、「大学は『稼げる大学』じゃなく、学生が学ぶ場所だ」と強調。高学費で大学院への進学など将来をあきらめる学生や、バイト漬けで最悪の場合、大学を去る学生が大量に出ている実態を示し、「絶対に政治は許してはならない」と訴えました。
吉良氏、本村伸子、堀川あきこ両衆院議員が学生たちの要請書を受け取りました。
日本共産党からは、伊藤岳、山添拓両参院議員と宮本徹前衆院議員・東京比例予定候補、あさか由香参院神奈川選挙区予定候補も参加しました。
立民、維新、れいわ、社民の各政党が参加し、各党議員が連帯を表明しました。
【2025年2月14日(金)付 しんぶん赤旗・写真=伊藤岳事務所】
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(写真)伊藤岳議員も参加し挨拶しました=13日、衆院第2議員会館