日本共産党の宮本岳志衆院議員と伊藤岳参院議員は10日、地方自治体で働く非正規職員・会計年度任用職員の継続任用を制限する「3年目公募」の削除を示した総務省通知について担当者から聞き取り、雇用安定を広げるさらなる対応を求めました。日本自治体労働組合総連合(自治労連)の小川裕子副委員長と嶋林弘一賃金権利局長も同席しました。
6月28日の総務省通知は、人事院が国の非正規職員である期間業務職員について「公募によらない採用は、同一の者について連続2回を限度とするよう努める」との文言を削除したことを踏まえて、会計年度任用職員の事務処理マニュアルも改正したものです。
総務省自治行政局の担当者は「従来から国の取り扱いは例示していたもので公募は必須ではない」と、これまでも連続任用は可能だったとの考え方を述べました。
小川氏は「自治体では来年も雇用されるか分からない不安から人材流出や欠員が生じている」と指摘。嶋林氏は「自治体の8割が3年で公募している」と現場の実態を示しました。
国の場合、人事院の企画課長通知で公募によらない場合の判断基準となる対応事例が示されていますが、自治体の場合、総務省のマニュアル改正では示されていません。
宮本氏は「これまで通りの3年目公募の運用でいいと解釈する自治体が出てしまうのではないか」と指摘。宮本・伊藤両氏は「人事院の課長通知は必要な情報だ。添付するか、マニュアルの問いを追加するなど対応を検討すべきだ」と求めました。