国政報告

母子手帳を残せ 電子版強要反対

参院委改定案可決

(写真)質問する伊藤岳議員=7日、参院地デジ特委

 

 参院地方創生デジタル特別委員会は7日、地方分権一括法改定案を自民、公明、立民、維新、国民の賛成多数で可決しました。日本共産党は、建築主事を置く国や都道府県等の建築物についても、民間の指定確認検査機関が計画通知を行えるようにする改定が盛り込まれており、建築確認の公的責任を放棄し、民間にもうけの場を提供しかねないとして反対しました。

 日本共産党の伊藤岳議員は7日の同委で、同一括法改定案のうちの母子保健法改定に関わって、「電子母子手帳は健康状態、疾患などのプライバシーのかたまりになる。情報管理の安全性は担保されるのか」とただしました。自見英子地方創生担当相は「情報セキュリティー対策に万全を期すことが必要だ」と答弁しました。

 伊藤氏は「政府は『電子版母子健康手帳を原則とすることを目指し、課題と対応を整理』する方針だが、いずれ現行の母子健康手帳は廃止するのか」と質問。こども家庭庁の黒瀬敏文審議官は「現時点で電子版母子手帳の義務化は想定していない」と答弁し、自見担当相は「関係者の声を聞きながら、丁寧に議論を進めていくことが大変重要だ」と述べました。

 伊藤氏は「大きくなったら子どもに紙の手帳を手渡したい」などの母親の声を紹介し、「電子版の母子手帳一択を迫るべきではない。紙の母子健康手帳は残すべきだ」と訴えました。