参院特別委
日本共産党の伊藤岳議員は24日の参院地方創生デジタル特別委員会で、偽造マイナンバーカードによる詐欺被害が相次いでいるとして、「悪用や個人情報の漏えいが起きており、カードの利用を中止すべきだ」と訴えました。
偽造カードで契約者になりすました第三者が、SIM(シム)カードを乗っ取り、携帯電話を機種変更して、クレジットカード情報などを盗む「SIMスワップ詐欺」が相次いでいます。
伊藤氏は、デジタル庁と総務省が17日の事務連絡で、マイナンバーカードを目視で本人確認するさいの注意点を挙げているが、見る角度によって色が変わる特殊インクなどを、目視で確認するのは難しいとして、「万全とは言えない」と追及。デジタル庁の村上敬亮統括官は「安全対策に万全はない。ICチップの読み取りによる本人確認を後押ししたい」と述べました。
伊藤氏は、河野太郎デジタル相がマイナンバーカードのICチップの中身を読み取るスマートフォン用のアプリの開発を検討すると表明したものの、「アプリによって券面4情報(氏名、住所、生年月日、性別)と写真を読み取る場面がどんどん広がれば、スマホから(個人情報が)漏えいする可能性が広がる」と指摘。村上統括官は「本人の許諾がなければチップから読み取らない。引き続き普及に努める」と強弁しました。
伊藤氏は、アプリが改造されれば犯罪に悪用される恐れがあるとして、「デジタル庁の対応はいたちごっことなっており『安全・安心』とは言い切れない」と批判しました。
【2024年5月26日(日)付しんぶん赤旗・写真=伊藤岳事務所】