国政報告

地方版デジタル行革だ 交付金TYPE S

(写真)質問する伊藤岳議員=3日、参院地デジ特委

 

 日本共産党の伊藤岳議員は3日の参院地方創生デジタル特別委員会で、昨年度補正予算で導入されたデジタル実装のための交付金TYPES(タイプエス=デジタル行財政改革先行挑戦型)についてただしました。

 同交付金は「デジタル行財政改革の基本的考え方に合致した地方自治体の取組を支援」するもの。デジタル行財政改革会議事務局の所管のもと、16日までに提出される実施計画の審査後、5月下旬には交付決定の予定です。TYPESの狙いをただした伊藤氏に対して、河野太郎デジタル相は「人口減少のなか自治体独自のシステムでは持続可能性はない。子育てや介護などで、全国の共通基盤となり得るシステムをつくる自治体を支援する。いずれ広域に展開されていく観点から自治体を選んでいく」「実施データの分析はEBPM(証拠に基づく政策立案)の要。自治体業務の効率化、予算の見直しにつながる」と答弁しました。

 内閣官房デジタル行財政改革会議事務局の佐脇紀代志審議官は、選定された各自治体にはデジタル行財政改革会議事務局が個別に支援体制をとり、「政府が能力のある事業者と一括して委託契約をし、自治体に派遣するなどして伴走支援する」と説明。伊藤氏は「デジタル実装のなかで自治体の業務、予算を見直していく自治体版のデジタル行財政改革だ」と指摘し、TYPES交付金の実施状況を注視していくと強調しました。

【2024年4月5日(金)付 しんぶん赤旗】