国政報告

経営委は信頼回復を NHKただす

伊藤参院議員 NHKただす

(写真)質問する伊藤岳議員=29日、参院総務委

 日本共産党の伊藤岳議員は29日の参院総務委員会で、2024年度NHK予算の承認に先立ち、NHKの古賀信行経営委員長らの姿勢をただしました。

 前任の森下俊三経営委員長は、かんぽ生命の不正販売を報道した番組をめぐり、当時のNHK会長を「厳重注意」するなど、経営委員が個別の番組の編集に介入することを禁じた放送法32条違反が指摘されています。そのときの経営委議事録はいまだ公開されていません。

 伊藤氏は、「NHKが視聴者・国民の信頼を回復できるのか、重要な場面に立っている」とし、古賀氏に、放送法32条について認識を問いました。古賀氏は「経営委員会は、番組の編集には関与できないと認識している。その規定を踏まえ、私自身しっかり運営していく」と述べました。

 伊藤氏は、「森下氏の主導で、放送法32条違反があったのではないかという視聴者・国民の疑念を払しょくし、信頼を取り戻すべく、議事録を作成・公開すべきではないか」と質問。古賀氏は「今後、私自身の運営する経営委員会のありようで示したい」と答えました。

 伊藤氏は旧ジャニーズとNHKとの関係について「旧ジャニーズ事務所所有のビルをNHKが借りているが、どのような賃貸借契約になっているか」と追及。稲葉延雄会長は「NHKが人権上、あるいは人道上問題を起こした企業と契約する際、どういうあり方がいいか、何を考えなくてはいけないのか検討する必要がある」と述べました。

 NHK予算案は賛成多数で承認されました。

【2024年3月31日(日)付しんぶん赤旗 写真=赤旗】