国政報告

地方財政あり方転換を 伊藤議員 交付税上げ検討迫る

参院本会議

(写真)質問する伊藤岳議員=13日、参院本会議

 地方税法等改定案が13日の参院本会議で審議入りしました。日本共産党の伊藤岳議員は地方財政のあり方の転換を求めました。

 伊藤氏は、地方財政審議会が地方財政について従来と同様の対応を続けることは極めて困難としていることを紹介。地方自治体が社会保障費の増加分を給与関係経費で吸収してきた結果、地方公務員は増員されず非正規職員への置きかえが進められたとして、「地方の一般財源総額を前年と実質同一の水準に抑制する骨太の方針のルールから脱却し、地方交付税の法定率引き上げを真剣に検討すべきだ」と迫りました。松本剛明総務相は「現在のところ国地方ともに厳しい財政状況にあり、容易ではない」と答えました。

 伊藤氏は、マイナ保険証利用率を上げた医療機関への支援金制度について「マイナ保険証の取得は任意だ。支援金というカネの力で、医療機関に取得を勧奨させるのは筋違いだ」とただしました。武見敬三厚生労働相は「患者と接する医療現場での利用勧奨が重要だ」と強弁しました。

 伊藤氏は能登半島地震被災者の願いに寄り添った国の対応が求められると指摘。熊本地震のさいに弾力的に対処できる「復興基金」を活用したことをあげ、「地域の実情に応じた対応をするために復興基金を国の財政支援措置で早急につくるべきだ」と求めました。松本総務相は「まずは、各省庁の支援策がスピード感をもって実施されるのが重要だ」と答弁しました。

【2024年3月14日(木)付しんぶん赤旗 写真=しんぶん赤旗】