日本機関紙協会は21日、第三種郵便の認可をめぐり、日本郵便の不当な資料要求などにより認可を断念する利用者が出ている問題で交流集会を開きました。
第三種郵便は、新聞・雑誌などの定期刊行物の郵送料を安くし、購読者の負担を減らして入手しやすくすることで国民文化の発展に貢献することを目的にした制度です。2009年に発覚した不正利用事件を機に、日本郵便側が認可のための定期調査で、郵便法や内国郵便約款にもない全購読者名簿の提出など不当な要求をする事例が増えています。各団体の代表が実態を報告しました。
日本機関紙協会の松田典子事務局長は「加盟組織数や団体名などを示すよう求められ、県本部が受け取っている代金の入金額も聞かれた。対応するうち『時間切れだ』『おたくは厳しい』などと言われ承認を取り消された」と訴えました。
機関紙と月刊誌の承認を取り消された、全国生活と健康を守る会連合会の西野武事務局長は「個別の読者の領収書など以前は求められなかった書類の提出を求められている。月数十万円の負担増だ」と語りました。
日本共産党の宮本岳志衆議院議員、伊藤岳参議院議員が同席。宮本氏は「できるだけ難癖をつけて、利用をやめさせようとしている」と指摘。伊藤氏は「ことの本質は、言論の自由やそれを担う団体つぶしだ。第三種制度を守るため力を尽くす」と述べました。
【2023年12月22日(金)付 しんぶん赤旗・写真=伊藤岳事務所】