伊藤氏追求 参院総務委
日本共産党の伊藤岳議員は13日の参院総務委員会で、NHKがインターネット活用事業の拡大をなし崩し的に進めようとしていた問題を追及し、経過を明らかにする内部資料の提出を求めました。
問題は、衛星放送(BS)番組のインターネット配信のための整備費を巡るもの。BS番組の配信はネット業務の範囲を定めた「実施基準」に含まれていないにもかかわらず、NHKの前田晃伸・前会長と一部の理事が稟議(りんぎ)書を回して費用を支出しようとしていました。
伊藤氏は、NHKの稲葉延雄会長が行った特命監査の聴取に対し、前田氏が「先行投資は必要」などと述べたと報道されたが、事実かと質問。稲葉氏は「個別の発言について答えるのは差し控える」と述べる一方、「前会長が衛星放送番組の同時配信の了解を得たと説明したことを踏まえて稟議が行われた」「一連の内部手続きは不適切だった」と答弁しました。
伊藤氏は、公共放送のNHKがネット活用業務を行う上で、「視聴者である国民の理解が得られることが必要だ」と強調。なし崩し的に業務拡大しようとした前田氏の行動はこれに逆行するものだと批判し、稟議書など内部資料を同委員会に提出するよう強く求めました。
(写真)質問する伊藤岳議員=13日、参院総務委
【2023年6月15日(木)付 しんぶん赤旗・写真=伊藤岳事務所】