参院地デジ特委
日本共産党の伊藤岳議員は9日の参院地方創生デジタル特別委員会で、マイナンバーカードの誤交付・誤登録について、報道や識者の声を紹介し「今からでも遅くない。トラブルの全体像や原因が解明されるまで、運用は停止すべきだ」と迫りました。
伊藤氏は、2024年秋の「健康保険証廃止」を発表する前に開かれた「マイナンバーカードの普及・利用の推進に関する関係省庁連絡会議」の議事概要を示して追及。同会議で河野太郎デジタル相は「アナログ対応を徹底的に排除する」「マイナポイントの宣伝をしているがこれはいわば邪道」と述べ、カードの普及ありきで突き進んだことを事実上認めていると指摘しました。
さらに、議事概要には健康保険証廃止についての議事経過が一切出てこないことを示し「同会議で廃止時期や理由は議題にならなかったのか」とただすと、河野デジタル相は「議事録の通りだ」と認めました。廃止時期について確認したのは厚生労働相と総務相だと答えたものの、「協議の中でそういうことにした」と繰り返すだけで、誰がどんな根拠で期限を定めたのか答えませんでした。
伊藤氏は、河野デジタル相が廃止時期について岸田文雄首相にも報告したと認めたことを受け、「健康保険証の廃止期限を決めた責任は首相にあることがはっきりした」と強調しました。
【しんぶん赤旗2023年6月10日付 写真=伊藤岳事務所】