参院委 伊藤氏
日本共産党の伊藤岳議員は5日、参院地方創生デジタル特別委員会で、マイナ保険証に別人の診療情報がひも付けられた誤登録問題を取り上げ、「別人の情報に基づいて医療行為や薬剤投与が行われる危険性があり、命に関わる問題だ」と批判。マイナ保険証の運用をただちに中止し、徹底調査を求めました。河野太郎デジタル担当相は「日本のデジタル化は遅れており、進める」と強弁しました。
伊藤氏の指摘に対し、伊佐進一厚生労働副大臣は、新たな事案が報告されていることを認め、7月末までに調査し、8月以降に「誤情報の疑いがあれば順次、本人に送付したい」と述べました。伊藤氏は「一人ひとりに本人確認しなければならず、いつまでに全容解明できるかの見通しも立ってない」と厳しく批判しました。
また伊藤氏は、マイナ保険証も「資格確認書」も申請交付が基本で、現行の健康保険証が廃止されれば「無保険」者が生まれる問題を追及。全国保険医団体連合会の調査で、申請・更新漏れした人以外にも、無保険扱いとなり、窓口10割負担を患者に請求した事例が25県393件あったことを紹介し、「副大臣は無保険は生まないようにすると答弁してきたが、『無保険』扱いで、窓口10割負担を求められるのではないか」とただしました。
伊佐副大臣は「期限切れの場合、自己負担分を支払い、更新後に手続きを行う」「医療関係者と調整する」などと述べるのみで、具体的な解決策を示しませんでした。
【しんぶん赤旗 2023年6月6日付 写真=伊藤岳事務所】