参院総務委
「議員のなり手不足」に逆行
日本共産党の伊藤岳議員は25日の参院総務委員会で、地方自治法改定案の第89条で新設する地方議会の役割と議員の職務の規定について質問しました。
政府が地方議員の「心構え」規定を法文化するのは地方自治の本質にかかわる問題です。伊藤氏は第89条3項の「普通地方公共団体の議会の議員は、住民の負託を受け、誠実にその職務を行わなければならない」との規定が「議員がどれだけ職務を行っているかを判断して懲罰を科す根拠とならないか」とただしました。
松本剛明総務相は「心構えを示したものであり懲罰の理由になるものとは考えていない」と答弁しました。
法案を議論した地方制度調査会の資料は「一部の議会や議員による不適切な行為に関する指摘」として、「議員の遅刻や早退、議会中の居眠り」などを列挙しています。これらが立法事実に含まれるのかについて、松本総務相は「答申において立法事実としてあげられているわけではない」と述べました。
伊藤氏は、条例化で懲罰拡大に悪用される可能性を否定できないと批判。「議員のなり手確保」を言うのなら、議員報酬の引き上げこそ求められるとして、議員報酬の普通交付税単価の引き上げを求めました。
【2023年4月27日(木)付しんぶん赤旗 写真=伊藤岳事務所】