伊藤参院議員追及 秘書ら香典配り
日本共産党の伊藤岳議員は、2日の参院総務委員会で、井野俊郎防衛副大臣の秘書や親族が公職選挙法に反して選挙区内の有権者に香典を配ったとの新たな疑惑についてただしました。「赤旗」日曜版(12月4日号)のスクープにもとづくもの。井野副大臣は「私の代理ではない」などと苦しい言い訳に終始しました。
日曜版は、井野事務所が作成したとする2014~17年の「会葬一覧」リストを入手。葬儀の日付や参列者、香典の金額などが記載され、井野氏の選挙区の自治体ごとにまとめられています。記載された故人名や日付などは新聞の訃報欄と一致。公選法199条の2は、公職の候補者の選挙区内の有権者への寄付を禁止しており、違反すれば当選無効や最長5年間の公民権停止となります。
伊藤氏は、日曜版記事にある秘書・親族の香典配りは事実かと質問。
井野副大臣は、自身の妻や秘書が香典を持参し選挙区内の葬儀に出席した事実を認めた一方で、「私の代理ではない」などと答えました。伊藤氏はさらに「副大臣は初盆(新盆)の人にも金銭を渡したのか」と追及。井野氏は「(新盆の人に)選挙区内で渡したことはない」とはぐらかしました。
伊藤氏は「とぼけてもらっては困る。副大臣の指示なしに妻や母は参列できるのか」と批判。菅原一秀元経済産業相が有罪判決を受けた事例と「まったく同じだ」と指摘し「複数の証言があり、事実が突き付けられている」と迫りました。
【2022年12月3日(土)付 しんぶん赤旗・写真=伊藤岳事務所】