国政報告

政治資金疑惑 寺田総務相を追及

本人宛ての領収書も

参院委で伊藤議員 辞任求める

(写真)寺田総務相(右)を追及する伊藤岳議員=1日、参院総務委

 伊藤岳議員は1日の参院総務委員会で、寺田稔総務相の関係政治団体「寺田稔竹原後援会」の政治資金に関する領収書類の中に、後援会宛てではなく「寺田稔」宛てのものが14枚含まれているとの報道について追及しました。寺田氏は「私の名前のものもあるのも事実」と認めました。

 寺田氏は、これまで故人名で収支報告書を提出していた同後援会は「全く別団体」だと関与を否定してきました。伊藤氏は「後援会と寺田氏、寺田事務所は別団体どころか一体だ」と強調。寺田氏は「指揮監督の立場にない」「独立した政治団体だ」との苦しい弁明を繰り返しました。

 さらに伊藤氏は、寺田氏の妻が代表の政治団体「以正会」が2017~21年に自民党第5選挙区支部の常勤職員だった中坂智明氏に源泉徴収が不要な「請負契約」名目で報酬を上乗せして支払っていた疑惑を追及。証明書類を提出しない寺田氏に、「本当に請負契約に対する報酬が(契約者本人に)渡ったのか。中坂氏か、(他の)誰かの手元に渡った可能性も否定できない。資金還流が疑われる」と迫りました。

 その上で、中坂氏への報酬の支払い元を第5選挙区支部と「以正会」の二つにわざわざ分けたのは、「以正会」を源泉所得税から逃れるためのトンネルとして利用しているからではないかと指摘。「政治資金規正法を所管する大臣として信頼は得られない」と辞任を強く求めました。

杉田氏辞任も

 伊藤氏はツイッター上の名誉毀損(きそん)で有罪判決を受けた杉田水脈総務政務官にも「総務行政を担う政務官としてふさわしくない」「国民の信頼と納得は得られない」として、辞任を迫りました。

(写真)質問する伊藤岳議員=1日、参院総務委

【2022年11月3日(木)付 しんぶん赤旗・写真=伊藤岳事務所】