物価高騰下の削減許さない
全労連と全日本年金者組合は25日、参院議員会館で若者も高齢者も安心できる年金と雇用を求める署名5万1697人分を国会に提出しました。6月15日の年金支給日に予定される年金0・4%削減を許さないと訴えました。
署名は、年金削減の仕組み「マクロ経済スライド」の廃止や定年・年齢を理由とした賃金引き下げの禁止などを求めています。
全労連の前田博史副議長は、今の年金は、減額や支給年齢の引き上げで若い人も高齢者にとっても安心も期待もできないものだと指摘。「軍事費を増額するお金はあるのに、年金は平気で0・4%削減する。社会保障を大切にしない日本のひどい政治を変えよう」と呼びかけました。
中央社会保障推進協議会の山口一秀事務局長は、コロナの影響に加え、物価高騰により国民生活の苦難が深刻化しており、「医療、年金など社会保障制度の充実が国民の切実な要求となっている。社会保障改悪のストップ、拡充をめざし頑張りましょう」と述べました。
浜岡政好・佛教大学名誉教授が「全世代型社会保障政策がもたらす高齢期生活の解体」と題して講演しました。
年金者組合の廣岡元穂書記長が行動提起。「物価高騰下の年金0・4%削減を許さない声を大きく広げる」として、100万枚のビラを活用して6月15日に、全国一斉宣伝行動を行うとしました。
日本共産党の倉林明子、伊藤岳両参院議員、田村貴昭、宮本徹両衆院議員が参加。倉林氏は「ウクライナ侵略に乗じた軍事費の増額は、社会保障の削減や消費税増税とセットでやってくる。年金引き下げのたたかいは、戦争反対とリンクしている。戦争反対の声を広げながら、社会保障拡充を求めていく」と述べました。
【しんぶん赤旗2022年5月26日(木)付・写真=伊藤岳事務所】