議事録

2021年6月10日 総務委員会(東北新社外資規制違反問題について) 

【伊藤岳参議院議員】

 日本共産党の伊藤岳です。

 六月四日に、情報通信行政検証委員会の検証結果報告書が公表されました。また、五月二十四日には、東北新社特別調査委員会の調査報告書が開示をされています。今日、その一部を資料として配付をさせていただきました。

 検証委員会の報告書は、総務省側が東北新社の外資規制違反の事実を認識していた可能性が高いこと、東北新社からの事業承継認可申請を追認した可能性が高く、行政がゆがめられたとの指摘を免れないと評定をしました。

 外資規制違反についての鈴木情報流通行政局総務課長当時への報告、相談について聞きます。鈴木政府参考人、本委員会で、私の質問に対して、二〇一七年八月九日に東北新社側と面会したかどうかについて否定はされませんでした。面会していたかもしれないとの可能性を示されました。間違いないですね。

 

【鈴木信也総合通信基盤局電波部長】

 お答え申し上げます。三月十六日の総務委員会におきまして、委員からのお尋ねに対し、二〇一七年八月頃に木田氏等と会ったかどうかにつきましては、私自身、当時、情報流通行政局総務課長へ異動した直後でございまして、多くの方々が御挨拶に来られていましたので、木田氏等も御挨拶に来られていたかもしれませんが、外資規制違反のような重要な話は聞いていたならば覚えているはずでございますので、そのような報告を受けた記憶はございませんと答弁いたしました。

 また、検証委員会におきましても同様に、木田氏がその頃挨拶に来た可能性は排除しないものの、外資規制違反に相談、外資規制違反を相談されたことはない旨を説明し、検証結果報告書にもそのように記載されているところでございます。

 

【伊藤岳参議院議員】

 検証委員会の報告書には、東北新社が訪問したとされる平成二十九年、二〇一七年八月九日頃の総務省への出張記録、出張旅費精算書、具体的な面談状況の記録といった裏付け資料は見当たらない、そもそも会った事実がない可能性、仮に会ったとしても外資規制違反について相談をしないか、相談したとしても、記憶に残らない程度に表面的でごく一般的な法解釈をしたにすぎない可能性など、あらゆる可能性が排除できず、特定の事実を認定するには至らなかったと書かれました。

 このあらゆる可能性が排除できないとの判断で、鈴木政府参考人の本委員会での、面会していたかもしれないとの答弁、重いものになったと思います。

 東北新社側の報告書では、メールの記録から、同年八月九日までに、鈴木情報流通行政局総務課長当時に対して、外資規制に抵触している可能性について何らかの報告を行ったと記されています。そのメールの記録について、資料の四十六ページを開けていただくとそこに出ていますが、八月九日に三上前取締役が部下に送ったメールには、外資規制に関して木田前執行役員が総務省に内々にヒアリングした。つまり、これは木田氏が鈴木課長に内々にヒアリングしたということを指していると思いますが、その結果、東北新社は認定を持つことができないということだったと書かれています。

 検証委員会にお聞きする予定でしたが、今日おいでいただけないということでしたので、原官房長にお答えいただきます。東北新社の鈴木課長当時への報告、相談について、検証委員会の報告書では裏付け資料は見当たらないということでしたが、今紹介したように、東北新社側の報告書ではメールの記録が具体的に示されています。このメール、東北新社では八月九日三上メールと呼んでいますが、この三上メールの内容は確認をしましたか。

 

【原邦彰総務大臣官房長】

 御指摘ありました三上メールとは、東北新社特別調査委員会の調査報告書に記載されている三上前取締役のメールのことと存じますけれども、東北新社から検証委員会に対しては、当該調査報告書、今の資料、提出いただいている報告書も含め、東北新社特別調査委員会の了解を得て、メールも含めて相当数の資料の提供があったものと承知しております。そうしたものも全部総合的に勘案して、先ほどの検証委員会の報告書の鈴木課長に対する結論を得たということでございます。

 その内容については、東北新社から公にしないとの条件で提供されたものであり、これを公にすると同社の正当な利益を損なうおそれがあるということで、検証委員会の方で開示しないという判断をされたものと承知しております。

 

【伊藤岳参議院議員】

 検証委員会の報告書には、今官房長言われたように、東北新社に対し関連資料の提出を求めたところ、社内検討資料や報告資料、総務省とのやり取りなどに係る電子メールなど、相当数の具体的資料の提供を受けることができたと書いてあります。

 じゃ、なぜ検証委員会の報告書にはこのメールの存在について記載がないんでしょうか、内容はともかく。

 

【原邦彰総務大臣官房長】

 検証委員会では、今申し上げましたとおり、東北新社側の膨大な資料、それから総務省側の資料、それから双方からのヒアリング、これらを総合的に勘案して先ほどの判定をされたというふうに思っております。

 いずれにしても、東北新社の中のいろいろ書類でございますので、そこは総務省側のヒアリング資料、東北新社側、トータルで判断して、先ほどのような記述になったということでございます。

 

【伊藤岳参議院議員】

 いや、先ほどの記述って言いますけど、裏付け資料は見当たらないって記述なんですよ、検証委員会の。これちょっと違うじゃないですか。裏付け資料はあったんでしょう。

 

【原邦彰総務大臣官房長】

 裏付け資料という恐らく意味だろうと存じますけれども、検証委員会として結論付けるという意味での裏付ける資料、決定的な資料ということはなかったんだろうということの記述だろうというふうに思います。

 

【伊藤岳参議院議員】

 では、総務省は、このメール、八月九日の三上氏のメールの内容は確認をしていますか。

 

【原邦彰総務大臣官房長】

 検証委員会で記述をされている範囲ということでございますので、私ども、それ以上の詳細については控えたいと思います。

 

【伊藤岳参議院議員】

 いや、これほど重要な核心に迫るメール、つまり、何を、鈴木課長が何を聞いて、あっ、済みません、済みません、東北新社側が何を聞いて、鈴木課長からどんな答えがあったか、具体的な面談状況が分かるメールなんです。これ、十分な裏付け資料だと思いますよ。何で総務省は確認もしないんでしょうか。おかしいと思います。

 検証委員会の報告書には、東北新社木田氏、前執行役員が、令和三年、二〇二一年三月、総務省情報流通行政局のヒアリングを受けていると、この報告書の二十二ページですが、そう書かれています。

 このヒアリング、総務省、誰がヒアリングしたんですか。また、そのヒアリングの中で、木田氏が東北新社は認定を持つことはできないと認識をした経緯などは聞いていないんでしょうか。

 

【原邦彰総務大臣官房長】

 お答えいたします。御指摘のヒアリングについては、情報流通行政局において国会からの御質問等に適切に対応するため、弁護士立会いのもので東北新社に対して平成二十九年当時の状況等について聞き取りを行ったものと承知しております。

 ただ、同社の任意の協力を得て行ったものであり、相手方の同意も必要であることから、その内容の詳細については答弁することは控えたいと存じます。

 

【伊藤岳参議院議員】

 もう東北新社側からこれほど詳細に語られているんですから、東北新社側は拒否したとは思えません。総務省が隠しているとしか私思えませんよ。このヒアリングの中身を東北新社は明かしちゃいけないと言われたんですか。

 

【原邦彰総務大臣官房長】

 お答え申し上げます。重ねての御答弁になりますが、同社の任意の協力を得て行ったものでありまして、相手方の同意が必要であり、現時点で同意が得られておりませんので、詳細については控えたいと存じます。

 

【伊藤岳参議院議員】

 到底そういうふうには思えませんね、同意がないとは。こんな状況では検証がなかなか進まないと思います。

 鈴木政府参考人にお聞きします。当委員会での私の質問に対する答弁、先ほど鈴木参考人から言われました。しかし、東北新社側から八月九日の報告、相談の具体的な状況が分かるメールの存在、今お話ししたように明らかになりました。外資規制違反のような重要な話を聞いていた、そして、認定を持つことはできないと鈴木課長が助言していたということではないですか。それとも、これを否定できる何かがありますか。

 

【鈴木信也総合通信基盤局電波部長】

 お答え申し上げます。検証委員会におきまして、木田氏がその頃挨拶に来た可能性は排除しないものの、外資規制違反を相談されたことはない旨を説明いたしました。そして、検証委員会の検証結果報告書にもそのように記載されているところでございます。

 

【伊藤岳参議院議員】

 でも、この報告、相談したメールの中身、否定できる何も語られませんよね。つまり、鈴木政府参考人が東北新社からの外資規制違反の報告、相談を受けていた可能性は高いと言わざるを得ないと思います。真摯に答えるべきだと思います。

 次に、外資規制違反を前提とした事業承継について、井幡情報流通行政局衛星・地域放送課長への相談についてお聞きします。検証委員会の報告書の中の「井幡課長への相談と衛星・地域放送課との協議状況等の事実」の章の「当事者の主張の要旨」には、東北新社側の説明を次のように整理をしています。

 一つ、外資規制違反を認識した二〇一七年八月七日頃、BS左旋4Kの認定について、現状はそのままにしてしかるべき時期に別法人に移すという対策案が検討されていた。

 二つ、その後、役員が井幡課長と連絡を取り、同月十八日、井幡課長と会い、BS左旋4Kの認定を受けている東北新社が外資規制に違反している状況であること、そのための子会社を設立して事業の承継を計画していることなどについて説明、相談したところ、CS右旋の承継については九月までに間に合えばよいというような反応だった。

 八月二十一日頃、井幡課長から役員にBS左旋4Kの承継も速やかにやってほしいとの連絡があったことから、CS右旋及びBS左旋4Kの認定について別法人に承継させるスキームへと変更した。

 八月二十二日、総務省担当者と相談したところ、新設会社の役員は東北新社の役員が兼務すること、従業員がいないことなどに関し、トンネル会社ではとの指摘を受け、こうしたやり取りを経て九月十一日付けで認定基幹放送事業者の地位の承継の認可申請を行い、その後、認可された。

 こうして、井幡課長当時への報告、相談を通して、外資規制違反を認識してから僅かな期間で急転直下、事態が進んだということをかなりこれ詳しく詳細に明らかにしています。

 総務省に伺います。この検証委員会の報告書の井幡課長への相談と衛星・地域放送課との協議状況等の事実の中に記載されている東北新社側の説明についてですが、事実と違う点はありませんね。

 

【原邦彰総務大臣官房長】

 東北新社側の説明については東北新社側の説明ということでありまして、東北新社側はそういうふうに言っているということは東北新社側の報告書に書いてあるだろうというふうに思いますが、それ事実かどうかということについては、総務省側のヒアリングあるいはいろんな資料を見て、それで、検証委員会の認定は検証委員会の記述をされているとおりでございます。

 

【伊藤岳参議院議員】

 いや、検証委員会がそういうふうにまとめているんですよね、東北新社からの説明を。ですから、これ総務省もこの事実と共有できるということでいいですよね。

 

【原邦彰総務大臣官房長】

 大変、済みません。検証委員会、検証委員会の報告書の何ページか、ちょっと御指摘いただければと存じますけれども。

 

【伊藤岳参議院議員】

 二十二ページから二十四ページ頃にかけてだと思いますよ。東北新社側の説明が書いていますね。

 

【原邦彰総務大臣官房長】

 お答えいたします。東北新社側の説明は以下のとおりであるというのは、二十三ページにもあります東北新社側はこう言っているという説明でございます。

 それで、検証委員会の認定はその次の検討というところでございまして、それを踏まえて二十五ページで結論ということで、従来から申し上げている、可能性が高いと指摘せざるを得ないというのが検証委員会の判断だと承知しております。

 

【伊藤岳参議院議員】

 だから、検証委員会はこういう東北新社側の説明を事実として認定して検討しているわけですよね。ですから、その検証委員会が東北新社側の説明をこう記載しているということは、総務省も同じ認識でいいでしょうということなんです。

 

【原邦彰総務大臣官房長】

 総務省がというよりは、検証委員会の検証でございます。検証委員会が事実として記載しているのは、検証委員会が東北新社の報告をそのまま事実として認識しているということではなくて、東北新社はこのように報告をしていると。その上で、トータルとしての判断は、その以下の方に書いてあるということが検証委員会の判断だろうというふうに思います。

 

【伊藤岳参議院議員】

 じゃ、ちょっと次に進みますよ、別な角度から。本来、これ検証委員会に答えていただきたかったことですが、原官房長に答えてもらうことになりますが、井幡課長への相談と衛星・地域放送課との協議について、井幡課長らは、本来、あってしかるべき事実経過や理由について合理的な説明もできず、裏付けとなる客観的資料の提出もなかったと検証委員会の報告書には書かれました。

 この裏付けとなる客観的資料とは、どのような資料を検証委員会として提出を求めたんでしょうか。また、どのような理由で井幡課長は提出を拒否されたんですか。

 

【原邦彰総務大臣官房長】

 お答えいたします。検証委員会からは、検証事項に関連する総務省ファイルサーバーや書庫に保存されている一切のデータ、文書、ヒアリング対象者の保有するスケジュール帳、メモ帳、業務に使用する文書、メール等の個人的な手控えの提出を求めたところであります。しかし、報告書では、記述がありましたとおり、それらの多くは申請書案や申請書、決裁文書、チェックリストやマニュアルなどで、保存期間との関係で基礎的な資料が保存されていない、東北新社とのやり取りに関する資料も見当たらないなど、当時の職員の検討判断の過程の実態を示す資料ではなかったというふうに検証委員会でも指摘をいただいているものでございます。

 なぜ出せなかったかということは、要するに、全部出しなさいと言って出せたものが、評価が以上のような指摘だったということだろうと思います。

 

【伊藤岳参議院議員】

 その提出を求める、裏付けとなる客観的資料の中で大事だと思うのは、この八月二十一日頃の井幡氏と東北新社木田氏とのメールのやり取りなどは非常に大事な裏付け資料になると思いますが、こういうものは、東北新社側からの情報提供の中にはその電子メールの記録はあったんでしょうか。また、そのあったことを井幡氏に示して、そのメールを出しなさいというふうに言ったんでしょうか。

 

【原邦彰総務大臣官房長】

 東北新社側から提供していただいたのは、先ほども申し上げたとおり、メールも含めて膨大な検証作業に必要なものを、向こうの検証委員会の報告を得ていただいております。

 それで、井幡課長に対するヒアリングの詳細は、これを検証委員会の委員さんの判断で、今この検証に報告されていることが基本的に全てでございますが、具体的にどのような形でヒアリングしたということについては、今後の検証活動に支障が生じる面もございますので、詳細は控えたいというふうに思います。

 

【伊藤岳参議院議員】

 ちょっと一点確認したいんですけれども、八月二十一日頃の井幡氏と木田氏とのメールの記録は東北新社側から提供あったんですね。

 

【原邦彰総務大臣官房長】

 東北新社側からは、関わりのあるいろんな記録、メールも含めて全部出してくださいというお願いをして、膨大なメールも含めて資料提供があったということでございます。

 

【伊藤岳参議院議員】

 総務省としては、そのメール、記録を確認したんですか。

 

【原邦彰総務大臣官房長】

 お答えいたします。検証委員会の検証の事務方というか、サポートの立場で私ども参加しておりますので、サポートの範囲で、いろんな資料等もサポートの範囲で精査はさせていただいております。

 

【伊藤岳参議院議員】

 もしこの確認をしているんだとすれば、総務省が、その中で、この井幡課長の言っていることが成り立たないということは分かっているんじゃないでしょうか。井幡課長当時は、覚えていないとか、外資規制違反について聞いたことはないとか、BS4Kを承継するよう指示したことはないなどと全てを否定しているということが検証委員会の報告書には記載されています。

 大臣に伺います。大臣は、第三者の検証委員会に外資規制違反問題等についての検証を委ねられました。井幡氏の発言をこのまま追認するおつもりなんでしょうか。今後、どう対応されますか。

 

【原邦彰総務大臣官房長】

 まず、ちょっと私に、事務的に。お答え申し上げます。本件は、東北新社と総務省の認識にもそごがある中、委員会において両者からのヒアリングを行い、東北新社側の伝聞証拠についても慎重に精査をした結果、外資規制違反の抵触を認識しながら認定を取り消さなかった可能性が高く、そうであれば行政をゆがめたとの指摘は免れないとの評価に至ったものというふうに承知しております。

 この点、大臣からは、この検証委員会強く受け止めて、当時の担当課長らに対し、許認可の重みというのもしっかり踏まえながら当たること、それから、当然のことでありますけれども、行政としての文書の管理の重要性、こういった御指示をいただいているところでございます。

 

【武田良太総務大臣】

 この検証委員会からこうした報告書をいただきましたけれども、その報告書の中にも、可能性については触れられておりますけれども、認める、認めない、いずれにしましても、それを決定付ける確かなものというものはない限りにおいては、私は、正式なコメントといいますか、お答えは差し控えさせていただきたいと思います。

 

【伊藤岳参議院議員】

 でも、先ほどお聞きしたように、八月二十一日頃の井幡氏と木田氏とのメールのやり取りは東北新社から提供されていると。これ見れば大体分かると思うんですよ、井幡氏の言い分が成り立たないということは。

 そもそも大臣は第三者の検証委員会に委ねると言われてきたんですから、検証委員会の検証結果を、これ軽んじることになりませんか。やっぱりこの、しっかりと立場を明確にするべきだと私は思います。

 大臣、もう一問お聞きします、関連して。検証委員会の報告書には、本報告書の骨子は以下のとおり、つまり、検証委員会のこの報告書の中心点はここだと書いているんですが、総務省情報流通行政局衛星・地域放送課は、平成二十九年、二〇一七年八月頃、東北新社から、同社が放送法の外資規制違反の状態にあることの報告を受け、これを認識した可能性が高く、それにもかかわらず、放送法に基づきBS左旋4Kの認定について取消しに向けた対応を行わず、むしろ同社子会社による事業承継について追認した可能性が高い、この点で、同課の行為は行政をゆがめたとの指摘は免れないとまとめています。

 大臣、検証委員会が、行政をゆがめたとの指摘は免れないと断定したことは、これ事実である。そうですよね。

 

【原邦彰総務大臣官房長】

 事実関係でございますので私の方からお答えいたします。報告書に書いてあることは、検証委員会の認定ということで、事実だろうというふうに思います。

 それから、先ほど来ちょっと、東北新社側のメールとか、それを見れば裏付けというような御指摘もございますけれども、例えば、先ほど来、私申し上げているのは、検証委員会というのは、いろんな、ありとあらゆるものを見ながら判断をしております。

 それで、先ほど来、向こうの社内に残されているメールとかいろいろ御指摘があるわけでありますけれども、例えばその検証委員会の御判断で、二十二ページ、あっ、済みません、御覧に。例えば二十二ページのところでは、鈴木課長への先ほどの評価のところでも、役員乙氏は、当委員会におけるヒアリングの前の令和三年三月、総務省情報流通行政ヒアリングを得ているところ、そのときの説明内容は、鈴木総務課長と会うこととした理由、鈴木総務課長に会ったときの同行者の有無や相談内容について現在の説明と食い違っており、必ずしも説明が一貫しているとは言えない、東北新社が外資規制違反に、違反したという重大な事実を伝えた際の態様、説明ペーパーもないなど、いろいろと理解しにくいところがあって、説得的とも言い難い、このように検証委員会の先生方、判断されておりますので、トータルでいろんなことを判断されているということだろうというふうに思います。

 

【伊藤岳参議院議員】

 いずれにしても、その行政をゆがめたとの指摘は免れないという、検証委員会は断定しているところは事実だということを言われました。

 そして、検証委員会の報告書には、当委員会の調査権限の限界として検証委員会の限界性に触れた上で、「本来、行政プロセスは透明性をもって公平に行われるべきものであるがゆえに、原則として総務省に客観的な資料に基づく合理的な説明責任がある」と述べている。大事な指摘だと思います。

 大臣、検証委員会の報告書をただ説明するだけではなくて、大臣として、総務省として、行政の透明性、公平性について説明責任を果たすべきではないでしょうか。特に、井幡課長当時に真相を明らかにさせるべきではないですか、どうですか。

 

【武田良太総務大臣】

 当初から、真相を明らかにするべく、包み隠さずつまびらかに全てを話すように指示はいたしております。

 

【伊藤岳参議院議員】

 いや、指示はされているんでしょうけれども、先ほど、もう一度官房長言われましたけれども、かなり検証委員会が行政をゆがめたと断定するに至る客観的な資料が東北新社から出ているわけですよね。その上で検証委員会が、大臣が繰り返し検証委員会、検証委員会と言われた検証委員会が、行政をゆがめたとの指摘は免れないと断定しているんですよ。何で大臣がそこで及び腰なんですか。

 

【武田良太総務大臣】

 腰が入るか及び腰かという問題じゃないと思うんですよ。それを、先生が御指摘の、先生が御指摘のようなことを決定付ける確かなものが見出せないうちにどうだこうだということを私が言うのは適切ではないと。

 当の当事者である本人が否定しているのが現在のところですから。それが事実ですから。東北新社の方の資料は資料として、本人の、本人は本人の意見というか訴えを起こしているわけですから、そこのそごというもの、その埋め合わせが明確なものにならずして、私にどうこう言えといってもそれは無理だと思います。

 

【伊藤岳参議院議員】

 そんな恫喝的な言い方しないでくださいよ。何かこっちが悪いみたいじゃないですか。総務省の問題を追及しているんですよ。何でその最高責任者が恫喝的な言い方しなきゃいけないんですか。真相を究明する立場にある者として、私、大臣、適格性に欠けると思いますよ、そういう言い方は。

 だから、私言っているのは、客観的資料があるんだから、大臣として、総務省として、しっかりと行政の公平性、透明性について説明すべきだということを言っているんです。じゃ、どうして行政がゆがめられてしまったか、その背景に何があるのか。

 こういうこともあります。資料の十七ページ見ていただきたいんですが、東北新社側のヒアリングに対して、木田前執行役員は、総務省幹部との会食、接待の趣旨は、東北新社グループの衛星放送事業に関して日々の事業、業務で生じた相談等を気軽に行いやすくする関係構築とか、その接待、会食の目的を実にストレートに語っておられるんですよ。報告書の中でも、二〇一七年八月十八日の事業承継の相談の以前、二〇一六年頃から井幡氏と東北新社の会食が続いているということが明らかになっています。

 そして、八月十八日の事業承継の相談の直後、何と十日後に、八月二十二日にも木田執行役員らと会食をしていました。そして、八月二十八日の会食の席では、東京ドームでの野球観戦の年間シートチケットが井幡課長当時に渡されていたことまではっきりしています。

 私も大の野球ファンでしてね、東京ドームには何度も足を運びました。で、びっくりしました。二万九千円のチケット。私、最高で指定席Sの六千五百円。これ最高でしたから。で、調べてみたんですよ。そうしたら、何とレジェンズシートというのがありまして、一枚一万四千五百円、二枚で二万九千円。このレジェンドシートは、球界の名立たるOB、レジェンズ、堀内恒夫さんとか、などの生解説付き。野球ファンだったらもう本当に跳び上がるようなうれしさですよ。特別な方への特別な思いを込めたお土産じゃないかと思いますよ。

 井幡課長にこういうチケットを渡したということは、子会社承継などに係る相談のお礼として渡されたと見るのが妥当ではないでしょうか。総務省、どうですか。

 

【原邦彰総務大臣官房長】

 お答えいたします。御指摘の野球チケットの金額は、年間ボックスシートということで、便宜上年間ボックスシートの金額を試合数で割り返して試算して、その先ほどの金額になっているということでございます。それから、野球チケットについては、検証委員会の報告書では、会食自体は、外資規制違反、その対応について話題になったことを示すものは見当たらないとされておりますし、それから、その会食自身の日程のセットがこの東北新社が外資規制違反を認識している以前からなされていたものだということが報告書で指摘されております。

 また、御指摘のプロ野球チケットの交付は、プロ野球好きの取引先に交付するものと同様の軽い感覚だったということであり、不当な働きかけの対価として行ったものではないというふうに東北新社側の報告書にもされておりまして、したがって、ただ、本人は認めておりますので、この点も含めて倫理法違反ということで処分を行っているところでございます。

 

【伊藤岳参議院議員】

 検証委員会の検証がこれで終わってはならないと思います。井幡課長の国会招致、東北新社関係者の国会招致などを求めて、質問を終わりたいと思います。